「分かってるよ、冗談だから」





じょ、冗談か……。





びっくりしたじゃないですか。






「まぁ、これから先は俺らのペースで行けばいいよ」





離れることはないから。





しっかりとそう言ってくれた大樹くん。





その言葉にあたしは嬉しくなった。





「そうだね、焦っても仕方ないし」





阻むものがなくなった今、焦らなくても平気だ。





「よし、そろそろ寝るか。もう遅いし」





時計を見ると、12時を過ぎたところだった。





「本当だ、早く寝ないと明日の朝早いよね!」






パチッと電気を消して、ベッドルームへ行く。