「今日はこのホテルに泊まるといいよ」 「いや、悪いですよ……このホテル完全予約制ですよね」 大樹くんの言葉にあたしも頷く。 「いいんだよ、空きがあるし。2人の友達も一緒に泊まればいい」 そして創くんはニッコリと笑ってこう言った。 「もう僕が社長だし。ここも自由に使えるんだ」 このホテルが自由に使えるのと、創くんが社長ということに何か関係があるの? って、あっ! 「このホテル、創くん家の!?」 「そうだよ、だから、気にせず使って」 あたしたちは、創くんの厚意に甘えることにした。