大好きな君と~ヒミツ、これからも~






結婚について厳しくしてしまうのは愛情表現。





大事な息子に幸せになって欲しいから。





それは当たり前だよね、きっと。






「いきなりこんなこと言ってすみません。失礼なことだとは思ってます」






あたしは頭をバッと下げる。





「か、顔を上げてくれないか、樹里さん」





すぐにそう言われて、あたしはゆっくりと顔を上げる。








「そういう風に言ってくれてありがとう。私はあんなに酷いことをしたのに、樹里さんは優しい人だ」





穏やかな表情のまま、市原さんは告げる。