「失礼します、父さん。2人を連れてきました」 中に入って一番最初に目に入ったのは、見たことのある人だった。 さっき、挨拶してた人で、今日の主催者。 ……市原正也さんだった。 そして、その次に目に入ったのは、さっきも会った……美和ちゃんだった。 「美和、ちゃん」 「……じゅ、樹里ちゃん?なんでここに」 何も知らないあたしたちは、見つめ合って首をかしげる。 「ここに連れてきたのは、僕の婚約者がこの2人のどちらか1人に決まったからなんだ」