「すぐに行かなきゃいけないの。本当はこういうことを頼むのっておかしいと思うのだけれど」 申し訳なさそうに言う女の人。 「大丈夫です!必ず渡しておきます」 困ってる人を、放って置くわけにはいかない。 あたしの言葉に、女の人はホッとしたように笑う。 「じゃあ、お願いします。お礼はまた今度致します」 そう言って、急いで去っていった。 あたしは、貰った招待状と同じくらいの大きさの手紙を、バッグに入れる。 ちゃんと届けなきゃ。 落とさないように、バッグをしっかりと持って出る。