「全然、お礼されることなんて。ていうか、2人……置いてきましたね」





2人、本当だ。





いつの間にかいない。





さっき走ったからかな?





「あ、じゃあ校門で待っとく?」






「はい!あ、着いたらなんか飲みます?俺買ってきますよ」






えぇっ!?





「そ、そんなの悪いしいいよ!洸くんのその気持ちだけで嬉しいし」






あたしが慌ててそう言うと、洸くんは可愛い顔でニッと笑った。





洸くんは、温かい気持ちにさせてくれるなぁ。







家に帰ったら、たくさんご飯を作ろう。









……少しでも、大樹くんの元気が出るように。