寝たよ? 一応だけど。 ……でも、寝れなかった。 大樹くんのあの悲しそうな顔が……切羽詰まっていたような顔が、脳裏に焼きついて離れない。 どうしてあんな顔をしたんだろう。 何か理由があるのは分かった。 でもその肝心な理由が分からない。 ……ということは、あたしは全てを思い出していない、ということが明確になる。 だってあたしもそばでそれを見ていたら覚えているはずだから。 「じゃあ、多数決取るぞー」 多数決? あたしは顔を上げる。 黒板には、3つ候補が挙げられていた。