「それは、ぜひお願いします!というか、ありがとうございます」





「いえいえ、あ、あたしも下の名前で呼んでいい?」





あたしがそう聞くと、新川くんは目を輝かせる。





なんか小犬みたい。





あ、失礼か。





「は、はい!どうぞ呼んでやってください」





ふっ、と笑みが溢れた。





「っと、もう帰らなきゃ……あ、手出してくれるかな?」






不思議そうに手を出した彼の手の内側にペンであたしのメアドと電話番号を書く。





「もし、何か相談があったら遠慮せずここにね」





洸くんになら教えてもいいかも。