「唯華なら、まだ教室にいるかも……」





「いえっ、俺は中谷先輩がっ……」





そこまで言って、新川くんは黙ってしまった。





だけど、意を決したように彼をあたしを見つめた。





その目が真剣で、あたしも彼を見つめてしまう。





……なんか、少し照れる。






「俺はっ、中谷先輩が……〜〜っ!」





「?」





彼は頭を抱えてしゃがみ込んでしまった。





「し、新川くん!?」





あたしもしゃがみ込んでみる。





「やっぱり恥ずかしいよ……」






そう声が聞こえ、軽く腕に触れる。