だけど、噂をすれば何とやら。





唯華と颯先輩がやって来た。





半ば気だるげに歩く颯先輩を唯華が引っ張りながら。





「あれ?イチャついてなかったの?」





咲希さんが冷やかすように聞く。





「イチャつくも何も、颯が面白がってて……」





やる暇なかったですよ、と呆れたように言う。





……でも楽しかったようで何よりです。





笑ってるもんね。





「颯が面白がってたかぁ……まぁ、良くあることだしね」






「本気になるとすごいんですけどね〜」





唯華はそう言って苦笑する。