「だから、一緒に行こう」
手首を掴んでいた大樹くんの手があたしの手のひらに移動する。
そしてキュッと手を繋がれた。
「うんっ、あたしも大樹くんといたいし!」
大樹くんの思いに嬉しくなりながら、あたしはその言葉を言った。
……あたしのその言葉に大樹くんが少し照れていたことを、あたしは知らない。
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「ふぅ……終わったね!後はゴールで待ち合わせ、と……」
「案外疲れるな、これ。でも楽しかったし、こういうのもいいな」
大樹くんが微笑む。
あたしも笑い返した。

