「2つ目な。残りは……あっち方面に2つだな。あと1つは、反対か」 「手分けした方がいいかな?」 その方が早く終わるもんね。 あたしは反対側に行こうとする。 でもそれが叶うことはなく、手首をガシッと掴まれる。 「ダーメ、手分けしたら樹里と一緒にいられないから」 「なっ、なななな!」 大樹くん!? あまりの驚きに言葉がうまく紡げない。 「ふっ……それに、樹里ケガしそうだから」 あ、それはあるかも。 突っ走ってちゃんと周り見ないから。