ホント、地図を見ての場所を断定するの早いよね。 あたしはそんな早く判断できないからすごいなぁ。 「この道、ちょっと危なさそうだから……ん、掴まって」 大樹くんが手をあたしの方に差し出す。 「あ、ありがと」 少しドキドキしながら差し出された手に自分の手を乗せる。 あぁ……こんな公共の場で堂々と手を繋げる日が来るなんて思わなかった。 今までもあったけど、暗い時とか、知ってる人がいない時だったもんなぁ……。 顔が緩むのを抑えながら大樹くんについて行く。