あたしの16歳の誕生日から10ヶ月が経とうとしていた。




そして、大樹くんとのお見合いからも10ヶ月が経とうとしていた。





中谷樹里、16歳。





あともう少しで、高校2年生になります。





今は春休み。





今日は大樹くんとデート。





今はもう暖かくなりつつある海に行くんだ。





あんまり街の方を歩くと、バレちゃうから。




「樹里、準備できた?」





「うん!できたよ、お待たせしました」





彼は藤堂大樹くん。





あたしより1つ年上の17歳。





今年高校3年生なんだ。





と、そこであたしは大樹くんを見て叫ぶようにこう言った。