「人が多くなってきたな……早くここから抜け出さないと」
大樹くんはあたしの手を握って、どんどん前を進んでいく。
て、手を繋いでいます!
自然に繋いでくれた大樹くん。
平気そうな大樹くんをよそに、あたしの手はどんどん熱くなる。
うぅ、今でも緊張するっ!
しかも、浴衣を着ていて色っぽい大樹くん!
もう、心臓バクバクだよっ!?
そんなあたしをよそに、大樹くんは次々と食べ物を買って人ごみから抜け出した。
「ふぅ……ここなら人も少ないな」
大樹くんがゆっくりと歩く。
そして、手を引かれて入った場所は……小さな公園だった。

