ツンッ。




「へ?……うわぁっ!」





少しズレた浴衣に足が引っかかり、前に倒れそうになる。





「樹里っ」





唯華があたしを慌てて引っ張る。





「あ、ありがとー、唯華」





「危なかった……もう、買ったばっかなんだから破かないでよ?」





わ、分かりましたよ。






だから、顔を近づけないで!





怖いよ!






「よし、行くか。大樹メガネは?」





「ん?あぁ、持ってる。コンタクトも外してきた」





え?





「コンタクト?」





大樹くん、コンタクト付けてたの?






「そうだよ、コンタクト。本当に目が悪くなったんだよな」