欠伸をしながらの言葉が聞こえ、その方を見ると、颯先輩と大樹くんがいた。
わっ、2人とも浴衣だ!
すごい、似合ってる!!
カッコいい!
「2人、似合ってるな。なぁ、颯」
「そうだなぁ……去年も良かったけどな」
ニッコリと笑って言う2人。
サラッとそういうこと言うのってすごいし、何かズルい。
あたしたちはそう言うの恥ずかしいって思うのに。
「じゃ、じゃあ行こう!早く行かないと花火見れなくなるよ!」
少し赤らむ顔を誤魔化すように慌てて言ったあたしは、玄関に向かう。
少し噛んでしまったけど、気にしないでおこう。

