「唯華の可愛いよねぇ……サーモンピンクの生地にたくさんの花が散りばめてあるから」 「あたしは樹里の可愛いと思うよ?薄ピンクの生地に少し濃い色の桜の花でしょ?なんか清楚な感じが!」 そう言いながら親指を立てる唯華。 「あはは、ありがと。じゃあ、下に行こっか」 準備を終えたあたしたちは、2人の元へ行く。 無駄にここの廊下長いんだよね。 浴衣だから、余計長く感じる。 「お待たせしました〜、ってあれ?いないんだけど」 ホントだ。 誰もいない。 「ふぁぁ……あれ?唯華と樹里ちゃん。早かったな」