「大丈夫ならいいんだけどさ……って颯!遅いよーまた話長かったの?」




たしか、殿山先生だよね。





「あぁ、毎回毎回……話が長ぇんだよ。あ、樹里ちゃん、大樹帰ったよ」





「はい!ありがとうございます、じゃあ、あたしも帰るね」





2人のお邪魔だろうし。





あたしは笑って、そこから離れる。







ていうか、よく分かんないんだけどさ。






あの時のこと……大樹くん覚えてないんだよね。





遠回しに聞いてみたけど、首を傾げるばかりだった。








あの言葉が、ただ夢でそう思っただけなのかもしれない。