……本当。
「あたし……何も知らないんだなぁ、」
小さく震えた声で、あたしはそう呟いた。
目元を押さえる。
すごく、自分が不甲斐なく感じる。
「大樹くん……あたし、信用ないかな?」
だから、話してくれないの?
あたしは眠ってしまった大樹くんから離れると、途中になってしまっていた冷えピタを貼り替える。
「お願いだから、話してよ……あたしは、大樹くんの支えになりたいんだよ、」
大樹くんの服の袖をキュッと掴みながら、あたしはそう願った。
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