「大樹くん、作ってきたよ〜」 お粥を作り、大樹くんの部屋に向かうと……大樹くんは寝ていた。 「寝ちゃってる、か……」 どうしようか。 起こしちゃっても熱があるから辛いだろうし。 でも、温かいうちに食べて早く治してほしいしなぁ……。 酷くなっちゃったら嫌だよ。 「……ん、」 大樹くんから、そう小さく声が聞こえる。 起きては……いないかな? 「大樹くーん、ここに置いとくねー」 あたしは、小さな声で大樹くんにそう言うと、おぼんを置いて寝顔を見た。