「あたしが風邪引いた時に大樹くんが色々手助けしてくれたみたいに、あたしもやる」
自分ばっかりしてもらってたら悪いよ。
「大樹くんに迷惑かけてばっかりだから……何かやりたいの」
あたしがそう言うと、大樹くんはあたしの手を握った。
「じゃあ、何か作ってくれる?できれば、消化が良いもの」
その言葉を言われた瞬間、あたしの目がキラキラと光る。
「分かった!作ってくるね!」
あたしは作るため、大樹くんの部屋を出て行く。
あたしが出て行った後。
「近づかないようにしよ……近くにいたら歯止め効かずに絶対、移すから」
そう言っていることを、あたしは知らない。

