大樹くん取られちゃうくらいの美人さんとかだったらどうしよう……!
あたし負けちゃうよ。
……外に出てみると、真新しい制服に身を包んだ新入生がたくさんいた。
「去年はドキドキしてたっけ。懐かしいなぁ、もう1年経っちゃった……」
「そうだね……なんかこの前入学式あったみたいな感じ」
「それ分かるっ!でも昨日入学してたんだったら大樹くんと出会ってないや」
そんなことに2人で笑っていると、唯華が突然あたしの肩を叩いた。
……痛いんですけど。
「ねぇ樹里!あの男の子イケメンじゃない!?」
あの男の子って……。

