雨に濡れたあたしたちは、家に帰るなりお風呂を沸かした。




ゴロゴロゴロ……。





「……え?」





いきなり聞こえたその音に、あたしの動きは止まった。





今の……雷?





さっき、大樹くんがお風呂に入ってしまった。





だからこのリビングにはあたししかいない。




まぁ、それは当たり前なワケで。





大樹くん以外の人がいるわけないんだけど。






「……雷、鳴っちゃうかぁ」





あたしは、雷が嫌いだ。





なんでかは知らないけど、あの低い音とまばゆい光は耐えられない。