「正しい選択なんて、死ぬまで誰にもわからないよ。

“正しい”じゃなくて、その意見に“賛成”か“反対”かしかないんだ。

今、辛いのはもちろんお前だけじゃないけど、まずは自分を大切にしなきゃ。

間違いなんて、ないから。
誰も間違ってなんか、いないから。

大丈夫。

いつかきっと幸せになれるから。」







私はなにも言えずに俯く事しか出来なかった。



いつの間にか、あなたは成長していて、考え方も変わってた。



変わってないのは、私だけだ。




「大人に‥なったね。」



「大人になんかなってないよ。

考え方が変わっただけで。」



「置いていかないでよ‥」


涙が溢れて。


自分が情けなくて。




母親になっても、あなたに甘えて、頼って。





でも、涙が溢れた本当の理由は別にある。


私はそれに気付きたくなかった。