「そうなんだよね~。すみれだけずるい。」
「なんでよ~」
ゆんちゃんとあたしが言い合ってるのをさりちゃんが引き止める。
そんなやり取りをしながら、正門を通ろうとしたとき。
「あ。」
「戸村先輩たちだよ」
どこかに行ってたのか、また大学に来た戸村先輩率いる集団がこちらに近づいてきた。
あたしたちは支援と警戒した。
戸村先輩はそれに気づくと、手だけ振って通り過ぎてしまった。
「・・・何あれ。」
「意外とあっさり~」
ゆんちゃんとさりちゃんも予想外に思ったのは同じだったみたいだ。
三人で不思議に考えていると・・・
「すみれ?」
遠くから、いっちゃんの声が。
