勉強が一段落した私は学校から帰ることにした。
教室から出てふっと見た隣の教室には電気がついていて、あいつが勉強していた。

『今日も最終まで残るんだろうな』などと思いながら自転車置き場まで歩く。

ぽつり、ぽつり。
雨が降ってきた。

『あいつが帰る頃に雨がひどくならなければいいな。』
『傘、あいつのチャリにかけて帰ろうかな。』
『話すきっかけが出来るかもしれない。』

そんなことを思いながら私は傘をさして帰った。