"runa side"

春休みが終わる前に何回か同じ場所で、優星と会っていた。

本当になにも話さなくても一緒にいるだけで落ち着いた。


春休みが終わり、今日は初めての学校に登校する日…

ドキドキ、ワクワクしながら学校に行った。

お母さんは相変わらず仕事が忙しく、頑張っているらしい。

私はクラスを見ても何もわからないと思い、見ずに教室に入った。

すると…

『え!なんでなんで!!もしかして、俺と同じ学校で同じクラスなん??』

『え、え、あ、そうっぽいね』

目の前にいたのは優星だった。

『めっちゃ奇跡やん!!すげ!俺ら運命の赤い糸でつな』

『優星!!誰この子?』

そこにいたのはロングの髪をした綺麗な子だった。

『あ!紹介するな!俺の友達の〜瑠奈!』

優星は私に小声で『苗字なんやったっけ?』

『村田!』

『あぁ!!そーや!』

『村田瑠奈やで〜みんな仲良くしたってな〜』

『こいつ、案外いいヤツやから!!』

『ちょ!!優星!案外って何?案外って!』

みんなは私たちの絡みを見て笑っていた。

でも、このとき私は気づいていなかった。

『はーい!おはよー!お?後ろにいる村田さーん!こっちきて!前!』

『あ!はい!』

『みんな座って!!はい、じゃあ紹介するな〜転校生の〜』

『村田瑠奈!!!』

『『え!』』私と先生はすごく驚いた。

みんなが村田瑠奈って叫ぶんだもん。

『あっははは!だーれ!村田さんのこと教えたーん!笑』

先生は意外にもすごく笑顔できさくな人だった。

『おーれ!みーんなのあいどる〜三浦優星やでー』

クラスのみんなは大爆笑

『俺の友達やねん!瑠奈!!』

『そーなん!優星!いい友達持ったな』

『やろ?やろ?』

『はい、じゃあ〜この辺でホームルームは終わるな〜』

みんなは、礼をした後私のとこに寄ってきた。

みんなしゃべりやすくて、特に美奈って子は私に積極的に喋ってくれた。

『瑠奈〜私美奈!よろしくやで!
うち優星のことは大っ嫌いやけど優星の友達の〜瑠奈は大好き!!』

と、優星の友達のを強調して、私と優星を交互に見ながら言った。

私は大好きと言われたことが嬉しくてたまらない気持ちになった。


私はさっき優星の後ろにいたロング髪の女の子に呼ばれトイレの中にいる。

何かなと思っていたけど、『あのさ、単刀直入に言うな?優星はあたしのもんやで。取るとかまじやめてな』

『え…』

どうして優星のこと取ると思ったんだろう?仮にそれを言い返す私がいたら、優星はものじゃないとはっきり言っただろう。

でも、私は優星のことを恋愛対象として見ていないし、まず、この子の立場もわからない。

『わかった?優星に近付いたら、ほんまに許さへんからな?』

『う、わかった。』

『あー、あとさ?あんた瑠奈?やったっけ?今だけやで?あーやって、みんなが寄ってくるん。』

私は何も言い返さなかった。
言い返せる立場でもないから。きっとあの子は、この学校で何かあったんだと思った。

私は東京で沙彩に裏切られたからなんだかわかるような気がした。