クリスマスの奇跡?【短編】

「…ラーメン屋?」


奏介くんに連れて来られたのはラーメン屋さん。


「うん。ここすごく美味しいから。」


「ふぅーん?そうなんだ。」


イブにラーメン屋さんかよぉー?
なんて、本当はどこでもいいんだけどね。
奏介くんとデートできるだけでも奇跡ですから!


店内はさすがに空いてた。
イブだもんね。
カップルではあまり来ないよね。


空いてるので小上がりに案内してもらい、私は足を伸ばした。


「はぁー!座れると落ち着くねぇ。」


「あははっ!わかる!立ち仕事だから足疲れるもんね。」


足を伸ばしたら気持ちがリラックスしてきた。


注文を済ませた後、向かい合って座ってる奏介くんを私はボーッと見つめた。


仕事で疲れもあるせいか、夢見心地のせいか。いつもなら目が合うと照れるのに、今はただ、奏介くんを見つめた。