クリスマス当日に渡すはずだったのに、 遅れてしまった。 だから本当は 今日渡したくなかったのだ。 しかし、咲美は 目を丸くして口を開けている。 「ほ、本当の本当に婚約指輪?」 「あぁ。」 「夢じゃないよね?」 「あぁ。」 「ねぇ、本当かどうかわからないから 私を思いっきりつねってみて!」 「だから言ってんだろ! 本当だって何回も! しつこいんだよ、いつもいつも… 貸せ、馬鹿。」 俺は咲美の手の平にあった 指輪を奪い取った。