体を横に向けたくても、足を骨折してるから、迂闊に寝返りを打てないし。
うーんと唸っていると
――――コンコン
またノックが聞こえて来た。
「はぁい」と返事すると
肩下までの髪を1つに束ねた、看護師さんが入って来て、『これ』と、私に白い封筒を渡した。
「ありがとうございます」
軽く会釈すると、看護師さんはニッコリと笑いながら
「矢井田舞ちゃんよね?
谷口(タニグチ)です。
舞ちゃんの世話役みたいな物だから、よろしくね」
「谷口さん。
こちらこそ、よろしくお願いします」
谷口さんにぺこっと頭を下げる。
谷口さんは微笑みながら、病室を出て行った。


