トイレに行こうと、ベッドから下りようとした時だった。
足に激しい痛みを感じた。
足はそのまま動こうとしなかった。
というか、動かなかった。
一体、どうなっちゃったんだろう。
すると突然、ガラッと扉が開いた。
「舞…」
中に入って来たのは、お母さんだった。
お母さんは、よほど心配したのか、私にパッと抱きついてきた。
「ねぇ、お母さん。
私、トイレに行きたいんだけど、足が動かないの」
私がそう言って足を指指すと、お母さんはハッとした表情になった。
「舞。 トイレ?
お母さんがついてってあげるわ」
「えっ、いいよ。
自分で行けるって。
トイレの場所、どこ?」


