たぶんあれが俗に言う一目惚れというやつなんだと思う。「へーじゃぁほのかが吹部入ったのって佐々木先輩のおかげか!なんか漫画みたいだね」

ケラケラと笑いながら聞いていた真姫はまた新しい質問をしてきた。

「じゃあ入ってどうだったの?」

「え?どゆこと?」

「だから、吹部入って今佐々木先輩のとなりなわけじゃん?どうなの?告白する気にはなったの?」

「はい?!告白?!するわけ無いじゃん!恐ろしい!」

「まぁそれもそうか…男の人苦手だもんねー?」

「うるさいやぃ!」

確かにそうだった。私は小さい頃から女の人だらけの場所で生きてきた。
父は生まれる前に他界、家族は姉が三人に母親。いとこも姉が三人。
女ばかりの生活になれた私は男の人に不慣れだった。

「…そりゃしようかなぁって思ったことあるよ?けどさぁ断られたら嫌じゃん?不登校なるよ?」

「そんなので不登校になってどーすんのよ」

「ほら、ガラスのハートの持ち主だからね私。」

そう答えると頭を叩かれたというのが月曜日のでき事。