初めて出会ったのは高校に入学して1ヶ月後。
その日は5月にしては暑い日だった。
『あー暑い、なんでこんな、暑いの…』
入学当初は美術部に入っていたため、美術室へ続く階段を上がっていた。
その頃はまだ部活勧誘というものがあっていて音楽室のとなりにある美術室の前でも吹奏楽部の勧誘が行われていた。
人と目を合わせることができない私にとって話しかけられるのは避けたかった。
『どーしよ、まだやってる。もう1ヶ月だよ?なんでやってんの…』
「はぁ…」ため息をつきながら美術室を後にしようと振り返ったとき誰かにぶつかった。「わぁっ!!」
びっくりした私はその人に謝ろうと顔を上げるとそこにはドアップの顔。
目が合った。綺麗な目だと思った。
よく漫画で[吸い込まれるように綺麗な目]なんて描写があるけれど。まさにそうだった。
ぼーっと釘付けになった私に相手は
「大丈夫?ごめん、俺の不注意やった」
そこの言葉にはっとして目をそらした。相手の足元を見るとスリッパが目に入る。
色からして2年生。
「あ。い、いや!こちらこそ!お怪我ないですか?!」
「俺はなんもないけど、キミこそ怪我してない?大丈夫??」
そういって名前も知らない先輩は私に手を伸ばした。綺麗な手をしていた。
「だ、大丈夫です!」
恥ずかしくなって手を掴む事はできなかった。
「おい佐々木ぃ!なにやってんだー?」
私の後ろから違う男の人の声が聞こえ、綺麗な目をした先輩のことを佐々木と呼んだ。
「あ、わりぃ!ちょっとぶつかっちゃってさ、今行くー」
「さっさとしろよー!」
「おー」
『佐々木先輩…って言うのか。覚えとこ。』
「ごめんね、ほんと大丈夫?保健室行く?」
「い、いえ!大丈夫です!」
「そぅ?怪我なくてよかった。あ、そーだ、よかったら見学来てね、歓迎するよ」
ぎこちない笑みと一緒に渡された紙には[吹奏楽部]と書いてあった。
「吹奏楽部なんですか?」
「おう!トロンボーン吹いてるんだー興味あったら来てね、じゃ!」
そう言うと佐々木先輩は先ほど佐々木先輩のことを呼んだ人の方へ走っていった。
『佐々木先輩…かっこいぃ…』
それが佐々木先輩との、出会い。
それから私は佐々木先輩を追いかけるように吹奏楽部へ入部した。
その日は5月にしては暑い日だった。
『あー暑い、なんでこんな、暑いの…』
入学当初は美術部に入っていたため、美術室へ続く階段を上がっていた。
その頃はまだ部活勧誘というものがあっていて音楽室のとなりにある美術室の前でも吹奏楽部の勧誘が行われていた。
人と目を合わせることができない私にとって話しかけられるのは避けたかった。
『どーしよ、まだやってる。もう1ヶ月だよ?なんでやってんの…』
「はぁ…」ため息をつきながら美術室を後にしようと振り返ったとき誰かにぶつかった。「わぁっ!!」
びっくりした私はその人に謝ろうと顔を上げるとそこにはドアップの顔。
目が合った。綺麗な目だと思った。
よく漫画で[吸い込まれるように綺麗な目]なんて描写があるけれど。まさにそうだった。
ぼーっと釘付けになった私に相手は
「大丈夫?ごめん、俺の不注意やった」
そこの言葉にはっとして目をそらした。相手の足元を見るとスリッパが目に入る。
色からして2年生。
「あ。い、いや!こちらこそ!お怪我ないですか?!」
「俺はなんもないけど、キミこそ怪我してない?大丈夫??」
そういって名前も知らない先輩は私に手を伸ばした。綺麗な手をしていた。
「だ、大丈夫です!」
恥ずかしくなって手を掴む事はできなかった。
「おい佐々木ぃ!なにやってんだー?」
私の後ろから違う男の人の声が聞こえ、綺麗な目をした先輩のことを佐々木と呼んだ。
「あ、わりぃ!ちょっとぶつかっちゃってさ、今行くー」
「さっさとしろよー!」
「おー」
『佐々木先輩…って言うのか。覚えとこ。』
「ごめんね、ほんと大丈夫?保健室行く?」
「い、いえ!大丈夫です!」
「そぅ?怪我なくてよかった。あ、そーだ、よかったら見学来てね、歓迎するよ」
ぎこちない笑みと一緒に渡された紙には[吹奏楽部]と書いてあった。
「吹奏楽部なんですか?」
「おう!トロンボーン吹いてるんだー興味あったら来てね、じゃ!」
そう言うと佐々木先輩は先ほど佐々木先輩のことを呼んだ人の方へ走っていった。
『佐々木先輩…かっこいぃ…』
それが佐々木先輩との、出会い。
それから私は佐々木先輩を追いかけるように吹奏楽部へ入部した。

