私はずっとここにいなければならないの?

絶望で声も出なくなっているといきなり霧がはれた。

そこは海だった。

目の前には二人の男女が並んで浜辺を歩いていた。

私はなぜだかその二人から目が離せなかった。

こんなとこきたことも無いのに何故か懐かしさも感じた。

何だろう・・・何か、思い出せそう。頭を抱えて必死に思い出そうとしたら、また霧が出てきて、私の視界を隠していく。

まって。

あともう少しで思い出せそうなの。

霧の向こうに必死に手を伸ばす。

霧の向こうの二人が消えていく。

「まって!」