「じゃあ、おんなじ高校になるね。」 河崎くんはにこりと笑った。 たぶん…私の手にある受験番号を見たからである。 「あの時…大丈夫だった?」 私は中学のときに聞けなかった質問を投げかけた。 聞くのが怖くてたまらなかった。 そしたら、河崎くんはにこりと笑った。 「だいじょうぶ。」 3月の暖かいそよ風にゆれる河崎くん… (あ…。また私の胸が…おかしい。) 私は自分の胸を押さえた。 たぶん…恋してるからかな? 私は髪を耳にかけた。 心地よい風の音が聞こえた。