あたしは
次の日倫紀に確認するって決めた。
だって
聞き間違えだよ。
きっと。
学校につくと
ちょうど下駄箱に
倫紀がいた。
気づいてるはずなのに
普通にスルーされた。
「待って倫紀!」
あたしは
信じながら
倫紀を呼び止めた。
「何?」
「あたしが行く学校バラしたでしょ?」
「うん。」
え?
秘密のはずじゃん。
「秘密って約束したじゃん!」
「…。」
時間だけが
こく一刻と過ぎる。
しゃべりださない倫紀。
「も…いいよ。」
あたしは
階段を駆け上がった。
その場にいたら
喧嘩になっちゃいそうだったから。
正直、
殴りたかったよ。
信じてた。
倫紀は
何があったって
友達だって信じてた。
ずっと友達だって。
倫紀は
信友だって…。
ねぇ。
何で?
「あ!梶山ー!常川いくんやろ?ゴルフで。」
朝から
ハイテンションで
話しかけてきたのは
鈴村で…。
「そうだよ。鈴村は?」
もう校内での推薦が受かったとき
あたしのクラスにいる人には
言ったから。
鈴村まで
ばれちゃってたんだ。
早いな。
「俺も常川行きテー。梶山の推薦の権利ちょーだい!まじで!!」
そんな微笑まないで。
「いーやーだ!」
「梶山が行く高校になんか行かん!」
「あたしだって!鈴村が…」
「うそだよ。」
うっうそ?
「てかお前席ここやろ?」
「うん。」
2学期最後の席替えは
斜め後ろに遥子。
隣には
鈴村の仲いい男子。
鈴村とは全く離れてる。
うれしいような
少し悲しいような…。
あ。
今日の放課後。
もう一度、倫紀と話そう。
みんなもそうした方がいいって
言ってくれた。

