―ﾊﾞｰﾝ
リビングの扉が
勢いよく開いた。
その人が誰なのか
振り向かなくてもわかった。
「何いってんだよ。」
しょうがないよ。
バカはバカだもん。
何も出来ない
ドジだから。
「全部を美優のせいにするのはなんだよ！教え方に問題あるとか考えろよ！」
お兄ちゃんは
本気で怒ってくれたけど
怖かった。
そんなお兄ちゃんを
みたことがなかったから。
「なんだとお！人の話に入ってきやがって。」
あたしのせいだ。
あたしのせいで喧嘩になるんだ。
声が出ない。
やっとのことで
出た言葉は
自分でもびっくりした。
「あたしゴルフ辞めるから。」
当然２人の喧嘩も
おさまった。
明日が最後の大会になるんだ。
