学校へ行くと
友達も先生も
結果を聞きたがった。

誰か
忘れさせてよ…

昼休みが終わった時
ほぼ全員がいた。

次の授業まで
あと10分。

「梶山ー!月曜日引っ越すやんね!」

鈴村の一言から始まった。

「美優!わすれんでねー!」

これはきっと
中尾くんの…

「中尾くん!早く告らんと梶山引っ越しますよ〜。」

みんなが口裏を合わせる。

うちのクラスは
こういう時だけ
まとまる。

「でもぼ、僕は…。」

中尾くん
今までのちら見数
213回。

う。

さすがにそれはヤバくない?

「中尾くん美優のこと好きなんやろ?」

さらにヒートアップする。

「梶山こっちきて。」

鈴村に呼ばれ
そこへ向かう。

「梶山は隣の県行くんやろ?」

「俺らのこと忘れんなよ。」

「うん!今までありがとう。」

だんだん
本当に引っ越すみたいで
涙が出てきそうになった。

「俺、梶山のこと好きです!」

行き過ぎじゃね?
って思うけど
なんとか大丈夫らしい。

チャイムがなり
授業が始まった。