稜ちゃんは話し始めた。
「今から独り言言うから聞いてても聞かなくてもいい」
そう言った稜ちゃんはすぅっと息を吸った。
「俺さ、中2の頃にるぅと話してるのからかわれてさ。付き合ってるとかそんなんばっか言われて、恥ずかしくて真っ直ぐるぅと話すことができなくなって……
で、そのままギクシャクしたまま卒業してしまった。
俺は星陵、るぅは報徳に入学した。
俺さ、バスケあるからきっと大丈夫だなんて思ってたワケ。
でも、バスケのメンバーとは上手くいかねぇし、クラスでも上手くいかねぇし。
ずっとるぅが一緒にいてくれたから、自分が人間関係苦手だなんて知らなかったんだよ。
で、さ。
いろんなことがあっても、今まではるぅに愚痴を聞いて貰ってたからそれほどストレスとかは堪らなかった。
でも、今はるぅはいない。


