「〜♪〜♪〜♪〜♪」

鼻歌を歌いながら、部屋の隅から隅まで掃除をしていく足取りは、まるでダンスを踊っているように軽やかだ。



「ふう…これで全部、かな。結構早く終わっちゃった」


大きく伸びをすると、
シンデレラは窓に近づいていく。


そこからは、
遠くの方にそびえたっている城を見ることができた。


「お城の舞踏会、か…」


シンデレラは軽く頭を振ると、ココアでも飲んで一息入れようと台所へ向かった。


鬼の居ぬ間になんとやらとはまさにこのことだ。