わたしの想いがとどくように


放課後、栞は暁を屋上に呼んだ。

「…あの、わたし、凄く酷いことしてしまったのだけど、暁くんと付き合いたいです!」

暁はニッコリ笑っていた。

「ごめんね、弥生のことは許すけど、俺はもう彼女いるから」

暁はそう言う。誰にも言ってない。年上の女の人。
会社であった人、誰だって代わりだった。美華子の変わり、誰でも良かった。

「誰?!」

「…有名人、ごめんね」

暁はそう言うと、屋上から出て行った。