Childhood friend

「晴輝」

こいつ、ポカーンてしてやがる。

「どうしたの?晴輝」

なにが『どうしたの?』じゃ!


「どうしたのやないって、お前、おばさんに行き先、伝えてないやろ。おまけに今何時やと思ってんねん」

俺は少し大きな声で来夢に言った。

「どうしたの?」

そしたら、声聞いたんか、怯えたように杏菜が出てきた。


「あ〜ごめん、なんでもないからリビング戻ってて。」


「え?でも…晴輝…」


あ〜わかった。

杏菜になんかあってんな。

杏菜の顔色悪いし、来夢はよっぽどことがない限り親に言うの忘れたりしやん。


「ええわ、言い訳かなんかおばさんに言っとくわ。それでええやろ?」


「いつもごめん。ありがとう、晴輝」

申し訳なさそうに来夢が言った。

「しょーがないなー。じゃあまた明日」

「おやすみ」