「おはよ〜」

少し疲れ気味で教室に入った嶺華。

「なに?どしたの?」

嶺華に声をかけたのは嶺華の親友の*上山杏菜*だ。

「朝から走らされてさ」

「誰に?」

「有夢だよ〜」

2人が喋っていると、

「朝から佐川と有夢カップルはお熱いですね〜」

会話に入ってきたのは杏菜の幼馴染の*富山晴輝*だ。

「なにが『お熱いですね〜』だ!付き合ってないって何回言えばわかるの⁉︎」

からかわれた嶺華はおもいっきり反論した。

「いって!」

「あんまり変な事言うと、自分に返ってくるぞ」

呆れ顔で晴輝の頭を叩いたのは、杏菜の幼馴染*近藤来夢*だ。

「そーだ!そーだ!」

嶺華がそう言った時、

「だから、朝から騒がしいっての」

窓際の席から亜清太が歩いてきた。

「あんまり騒いだらど〜しよっかな〜」

「ごめんっ。静かにするから!」

黒い微笑みをむけた有夢に土下座しそうな勢いで、晴輝が謝った。

ガラガラ

「ホームルームはじめるぞー、席に着けー」

そう言いながら担任の上坂勝徳が入ってきた。