Raimu.side


「それで、何があったの?」

今、僕達は机に向かい合って座っている。

杏菜は2、30分泣いていた。

そうとう怖い何かがあったのだろう。



「これ…」


そう言って僕の前に封筒を差し出した。



「なに?手紙?」


「ううん」


「違うの?見ていい?」


「うん」


手紙じゃないってやっぱり紙が入っている。


「え?紙、入ってたの?」


「うん。え?他に何か入ってたの?」


「あ…うん…」


「何が入ってたの?」


「えっと…つっ…爪…」


「爪…?」

爪って何のために?


「杏菜、手紙、読んでいい?」


「うん…」