エマルニア




一日が終わるのはあっという間で、いつものように行動し、生活をしてればなんの変化なく時間は過ぎる。

でも、何かしら違うことをすれば変化なんて簡単に作れる。

例えばアシフィックのこと。

ちゃんと帰り道にドッグフードを購入した。

普段は行かないペットショップ。

どんなドッグフードがいいのかわからないから、店員さんにおすすめしてもらった物をチョイス。

今日の変化はこれ。

そして、これで明日の朝はもっと遅くに起きることができるだろう。

今日したことで、明日の生活に変化ができた。

一日はなんの行動もしないから短く感じるだけで、本当は以外と長く小さな変化はたくさんある。

アシフィックとは自宅で合流した。

今朝の黒いボーダーコリーの姿で家にいたアシフィック。

外では変化を楽しんでいたくせに、家ではこの姿が落ち着くらしい。

テレビをつけてやるとアシフィックは、尻尾をぱたぱた振りながらソファーに座る。

ゲラゲラと笑う声が聞こえる。

今の時間はバライティーが多くやっているので、笑い声はおかしくないが、犬が笑っているのをみると変な気分になる。

まだ、ボーダーコリーが喋ったり笑ったりすることに馴れない。

それに、アシフィックが使い魔というのも実感がない。

あたしを含めた死なない存在のナンバーズを、簡単に消せるようなすごい存在であるアシフィック。

あたしたちの間では悪魔とか神の使いみたいにみられていた。

だけど、こうやって一緒にいると、アシフィックはただの喋れる犬にしか感じない。

忠告とかもしてくるけどこうやって見ている限り、ただ口が悪い犬だ。

夜ご飯を手早く作り皿に盛る。

アシフィックには今日選んできたドッグフードを皿によそってあげた。

「お?俺様のはドッグフードか。随分舐められたもんだなぁ。ギャハハハハッ」

アシフィックは最初驚いていたが、自分の姿を思い出したのだろう。

表情を緩め、ドッグフードをゆっくりと食べていた。

「ドッグフードは美味しいの?」

とあたしが問い掛けると、アシフィックはニヤリと笑い

「ねぇよりましだ」

と言った。

目の笑っていない笑顔が怖い。

だけど、せっかく買ったのだから無くなるまではドッグフードで我慢してもらう。