エマルニア



焼けた食パンを皿に乗せ、アシフィックの隣に座った。

今日は時間に余裕があるので、出る時間までテレビを見る。

アシフィックはゲラゲラ笑いながら見てるが、情報番組しかやってなくて、何が面白いのかわからない。

世界のどこかの大統領選挙とか、日本のどこかの殺人事件とか、正直、どうでもいい。

「ギャハハッ、お嬢ちゃん、この箱はおもしれーな」

前足でテレビを指差し、笑ってるアシフィック。

箱?

箱ってあのテレビのことなのか。

「アシフィックは、テレビ知らないの?」

不思議に思って聞いてみる。

あたしたちを何百年も監視してきたはずなのに何故、技術の向上を知らないのか。

「テレビってのーは知ってるぜ?でも、箱は箱だろ?人間ごときがすこーし弄った箱なんてただの箱と代わりねぇーだろうが」

ふんっとアシフィックはテレビを見ながら嘲笑う。

人間の作った物を見て爆笑してるくせに、人間、馬鹿にするなよ。

使い魔は人間ではないらしいので、戦争とかしちゃう人間のこと下に見てるのだろうか。

「おはようございます。7時になりました」

テレビのアナウンサーが今、7時になったことを教えてくれる。

もうそろそろ着替えて学校へ向かわなきゃいけない。

立ち上がりアシフィックのお皿と自分の皿を片付ける。

そういえば、アシフィックは一緒に行くのだろうか。

あたしの日常監視を担当しているアシフィック。

学校へも一緒にいくのなら、自転車に乗せてやってもいい。

「お嬢ちゃん、俺のことは気にすんな。自由にやってるからいつも通りにしてろ」

あたしが考えてること知っていたかのような、アシフィックの言葉。

驚いてアシフィックを見るが、アイツはテレビ見てまた爆笑していた。