エマルニア



本当は殴り倒してやりたいけど、ここで喧嘩したらまた、アラスカとかに飛ばされちゃう。

今は我慢。

「筋肉なんて高校生にはわかりませーん」

べーって舌を出してあっかんべーをし、おちょくるように言い返してやる。

「そうよね、あなた、貧弱な国で貧弱な生活してるんだものね。わかるわけなかったわ、ごめんなさいね?」

うふふと、あたしを馬鹿にしたように笑うNo.22。

ふ・ざ・け・ん・な。

でも、完全に負けた感じがした。

「くそばばぁ」

悔しくなってボソッと悪口。

でも、彼女には聞こえたらしく、あたしを睨んでくる。

「下品ね」

「うっせ、地獄耳」

あたしも負けじと睨み返す。

あたしと、No.22の間に冷たい冷気が渦巻く。

他のナンバーズ達は巻き込まれないようにはじっこに避難してる。

「はいはい。そこまでにしなさい」

そこへ、扉が開き、入ってきたのはNo.20。

はぁーと溜め息を1つ吐き、呆れ顔であたしとNo.22を見てる。

彼女はこの集の中で一番の魔力を持ち、あたしには劣るが良質な魔力の質を誇っている。

彼女が現れたということはfirstが来たと言うこと。

つまり、定期集会が始まる。

「みんな集まってるわね。では、これより定期集会を始めるわよ」

No.20が手をぱんと叩き、それと共に扉の前にNo.順に並ぶあたしたち。

firstがやり易いようにするために、あたしたちは順番に並ばなければならない。

そうして、firstを迎えるのだ。

来るfirstはいつも違う。

厳しいfirst、優しいfirst、いろいろいるけどあたしたちよりも強いことは確か。

機嫌を損ねるようなことはできない。

No.22の隣は嫌だけど我慢する。

もちろん私語厳禁だ。

扉がゆっくりと開く。

「私はfirst5。これからナンバーズ定期集会を行う。礼」

あたしたちと全く同じ格好のfirst5がゆっくりと入ってきた。

そして、恒例の一言。

そのあとに、あたしたちナンバーズは

「よろしくお願いします」

全員声を揃えて一礼をする。

あたしたちはfirstよりも身分が下なのだ。

このナンバーズ社会は強さが身分に直結する。

「よろしい。では、記録を取らせてもらう」

頭を下げたままのあたしたちを、No.20から順に頭をぐっと掴むfirst5。

これも恒例。

あたしたちはfirst5が頭を上げることを許すまで礼をしたままだ。