エマルニア

この日の授業はテスト前ってこともあり、8時間もある。

なんでも、先生たちはあたしたちの成績で賭け事をしてるんだとか。

だから、放課後までみっちり授業。

あたしは世界史は得意だけど数学は苦手。

あんな計算どうしてやらなきゃいけないのかさっぱりわからない。

だから、点数も毎回片寄ってて世界史は満点だけど数学は45点とか。

数学の先生にはもう見放されてる気がする。

ちなみに、担任は世界史の先生。

おかけで、よく、期待してるって言われる。

ということで、8時間後。

授業はゆっくり、ぼーっと聞き流して今は放課後。

優里と、綾瀬くんは部活があるから先に行き、あたしは一人で帰る。

友達もまぁいるっちゃいるんだけど、みんな部活があるから一緒には帰れない。

一人、電車に揺られ朝、来た道を戻っていく。

この光景ももう、見れなくなるかもしれないんだなぁ。

朝は自転車を立ち漕ぎで来た駅までの道を、今度はゆっくり漕いで帰る。

時間に終われることがない帰り道は結構好きだ。

夏の爽やかな風、駅までの道にある杉並木の緑を見て四季を感じるこの時間。

日本ならではの風景。

なんて贅沢なんだろう。

いろいろな海外で生活してきたあたしだけど、この光景、感覚はなかなかない体験。

復活したエマルニアには是非とも日本で生活して欲しいと思う。

自宅についた。

普通のマンションの1LDKの部屋。

三階の部屋なんだけど下にポストがあって、そこにあるポストを確認するのが日課。

お、今日は何か入ってる。

広告と、手紙。

宛名はない、真っ白い封筒。

ちょっと怖いけど部屋で開けてみるか。

階段を上り、鍵を開け中に入る。

大きめなソファーに腰掛け、手紙を開けた。

封筒の中身は紙が一枚入っているだけだ。



ーーーーーナンバーズ定期集会、本日の23時に▲▼倉庫にて行うーーーー



ナンバーズからの手紙か。

なんて古風なやり方なんだか。