響哉さんはソファに座って、音楽を聴きながら私を膝に座らせる。

「明日――」

気まぐれに、頬や髪にキスを降らせていた響哉さんは、唐突に真剣な顔で切り出してきた。

「なぁに?」

「啓二くんに、娘さんを抱かせてくださいって頼んでもいい?」

私は思わず顔を赤らめて、自分で自分を抱きしめた。

「――だ、駄目よ」

そんなこと、真顔で切り出されたらお父さんだって困るに決まってるわ。

「じゃあ、俺はいつまでこうやって我慢してればいいのかな?」

言うと響哉さんは、私の腰を抱き寄せて、さっきまでとは違う、深いキスで私の口腔内を貪った。


恥ずかしいほど湿った音が、部屋に広がる。